6月31日の同窓会

本を読んだ感想

真梨幸子のミステリー小説です。伝統ある女子高の卒業生が連続して死亡する。OGの弁護士・松川凛子は、死亡した卒業生は皆、存在しない”6月31日”開催の同窓会の案内状を受け取っていたことを突き止める。そして、案内状は凛子の元へも届く。ーというお話。
物語は、様々な卒業生の証言から真相に迫っていく構図で進んでいきます。登場人物が多く、時系列も前後するため、かなり話が複雑であり、頭の中を整理しながら読み進める必要があります。ただ、複雑である分、ストーリーは重厚で、とても面白いです。
一つ一つパズルのピースをはめ込む感覚で、徐々に全容が見えてくる展開はとてもワクワクします。細かい伏線が繋がっていく気持ちよさがあります。とてもストーリー展開が上手に構成されている印象を受けます。無駄な展開がなく、真相に向かって一歩ずつ近づいている感覚が心地いいです。
女性が持つ嫉妬や妬みといったドロドロとした負の感情がこれでもかと生々しく描かれていて恐怖を覚えます。登場人物の人間模様が織りなすドラマは怖いですが、とても面白いです。
そして、衝撃のラストには、アッと驚かされます。最後まで気が抜けない、読み応え十分の作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:真梨 幸子
定価:676円+税
ページ数:352ページ
発売年:2019年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月1日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
配送までの日数 2~3日で発送
価格 ¥300