ヒートアイランド

本を読んだ感想

渋谷を舞台に、強盗団、2つの暴力団、ストリートギャングの四つ巴の抗争事件を描いた垣根涼介の小説。
ストリートギャング「雅」の頭のアキとカオルは、ある日仲間が奪ってきた大金を見て驚く。それは、柿沢と桃井率いる裏金強奪のプロフェッショナル集団がヤクザから強奪した金であった。金を取り戻そうと動く柿沢と桃井。そこに金を奪われたヤクザとその敵対するヤクザが絡み、抗争の幕が開ける。というお話。
敵対するグループ同士が卓越した頭脳を生かし、相手の裏をかこうとする展開が面白い。騙しているのか、騙されているのか分からない展開はとてもハラハラします。それぞれの思惑が交錯しながら展開していく物語は、先が全く読めず、とても楽しいです。
登場人物がとても魅力的です。主人公のアキのみならず、強盗団やヤクザに至るまで、どの人物もキャラが立っていてとても面白いです。彼らが、生き生きと描かれているから、裏社会を描いたダークな側面がありながら、とても爽快感がある作品です。
ストーリー展開がとても秀逸です。それぞれのグループの行動には、しっかりとした根拠や背景があるため、全く違和感や矛盾点を感じません。終盤にかけて、テンポが加速していくストーリーからは目が離せません。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:垣根 涼介
定価:676円+税
ページ数:466ページ
発売年:2004年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月6日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
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