夜を急ぐ者よ

本を読んだ感想

2010年『廃墟に乞う』で第142回直木賞を受賞した佐々木 譲によるラブサスペンス小説です。
非合法組織に追われる原口泰三は、追手から身を隠すため、嵐の中、沖縄の那覇空港に降り立ち、古びたホテルに泊まる。ホテル経営者の東恩納順子は、以前はホテル経営に熱心であったが、夫との死別を境に、惰性で生きる無気力な人生を送っていた。奇妙な偶然がもたらした二人の巡り合わせ。実は、二人はかつての恋人同士であった。再び、交錯しあう二人の人生は激動の展開を帯び始める。ーというお話。
物語は、嵐の那覇を舞台にした二日間を描いており、現在と過去の話が入り混じりながら、展開していきます。過去の話では、二人の出会いから再開するまでが、細かく描かれており、現在の話に上手くつながるように描かれているため、とても読みやすいです。
恋愛話と逃走中の緊張感が絶妙なバランスで描かれていて、面白いです。ストーリー展開が、意外な方向へ進んでいくため、先が気になって仕方がなかったです。
読みやすい文章で、話の繋げ方が非常に巧みなため、飽きずに最後まで楽しく読めます。情景描写も上手く、沖縄の暑い空気感が文面から伝わってきます。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:佐々木 譲
定価:571円+税
ページ数:352ページ
発売年:2010年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月6日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥400