ドミノ倒し

本を読んだ感想

貫井 徳郎のミステリ小説。主人公は、月影市という片田舎で探偵業を営む自称ハードボイルドの冴えない男・十村。ある日、十村の元に亡くなった元恋人の妹が依頼人としてやってきたことから物語は始まる。依頼内容は全裸女性の死体が見つかった事件で、疑われている元彼の身の潔白を証明して欲しいとのこと。
同級生でもある警察署長からの協力も得ながら、調査を進めていると、過去に月影市で起きた未解決殺人事件との共通点が見つかり、更に調査すると、また別の殺人事件との関連が芋づる式に浮かび上がってくる。ーというお話。
物語は主に、十村の一人称で進むが、軽快な語り口調が独特で味があり、他の人との掛け合いも面白くてスラスラと読めます。ストーリー展開も、時系列や視点の入れ替わりといった仕掛けがあるわけではなく、比較的単調に進んでいくため、とても読みやすいです。
ストーリー自体も、”ドミノ倒し”のごとく次から次へと殺人事件の関連が浮かび上がって、謎がさらなる謎を呼ぶ序盤の展開は、先が気になって仕方がなかったです。中盤以降の物語の収束に関しても、意外性があって楽しく読み進めることが出来ます。
とてもしっかりと構成が練られた作品である印象を受けます。無駄がなく、流れるようにストーリーが展開していくので、ストレスなく一気に読めます。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:貫井 徳郎
定価:780円+税
ページ数:347ページ
発売年:2016年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300