アンフェアな月

本を読んだ感想

秦建日子の推理小説。『刑事・雪平夏見シリーズ』の第2作目に当たる作品です。シリーズものですが、本作から読み始めても、十分に楽しめる作品です。
生後3か月の赤ん坊の誘拐事件が発生する。特殊班に駆り出された雪平は母親による偽装誘拐ではないかと疑うが、タイミングよく犯人からの電話が入る。しかし、犯人の要求は具体性がなく曖昧なもので捜査本部は翻弄される。ーというお話。
本作も前作同様、場面展開がテンポよく進んでいくため、とても読みやすいです。ストーリー展開も、誘拐事件を皮切りに、次々と事件が連鎖していく展開が面白い。先が読めず、二転三転する展開にぐいぐい引き込まれていきます。
事件が起こるたびに、犯人の狙いも、それぞれの事件の関連性も見えてこず謎が膨れ上がっていきますが、話が進むにつれ綺麗に謎が解けていく展開が爽快です。伏線も、巧みに回収されるので、読んでいてとても楽しいです。
本シリーズはなんといっても主人公である女刑事・雪平の格好良さが魅力です。警視庁捜査一課のエースで検挙率一位の優秀な雪平が相棒の安藤を振り回しながら、型破りな捜査で事件の真相に迫る展開は、ページをめくる手が止まりません。おすすめの作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:秦 建日子
定価:600円+税
ページ数:348ページ
発売年:2008年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300