東京すみっこごはん

本を読んだ感想

成田名璃子の連作小説。大人気シリーズの第一作目です。
知らない人たち同士が集まり、くじで当たりを引いた人が、その日の料理登板としてレシピノートから好きなメニューを選んで全員分のご飯を作って、一緒に食べる。商店街の路地にひっそりと佇む共用台所「すみっこごはん」はそんな変わったルールがある不思議な場所である。いじめに悩む女子高生や人生を見失ったタイ人、婚活に悩み励むOL等、悩みを抱えた様々な世代の老若男女が今日もすみっこごはんに集まってくる。ーというお話。
悩みを抱えた人々が食を共にすることで、気持ちが元気になったり、前向きになったりするとても心温まる作品です。人と人との交流や、料理の描写がとても美しく、誰かと一緒にご飯を食べることの幸せをとても痛感します。読後は、家族や友達といった身の回りの人の存在のありがたみを強く感じる作品です。
章ごとにスポットライトが当たる人物が切り替わっていき、各話完結のストーリーではありますが、意外なところで人と人との繋がりがあったり、接点があったり面白い。また、終盤にかけて、ミステリー小説のように謎や伏線が回収されていく展開があり、とても読んでいてワクワクします。

本の説明

著者:成田 名璃子
定価:620円+税
ページ数:344ページ
発売年:2015年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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