坂の上の雲 全8巻

本を読んだ感想

司馬遼太郎の代表作の一つ。30年ほど前の作品だが今なお色褪せない名著。
『まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている。』の1文から始まる当作品は、明治維新により近代化を遂げた初期の日本を舞台にしており、小国日本が日露戦争でロシア軍に立ち向かう史実を中心に描いている。
主人公は日露戦争の陸軍で騎兵部隊を作り、当時世界最強といわれたコサック騎兵団を打ち破った秋山好古、その実弟で海軍において海戦戦術を創案しバルチック艦隊を破った秋山真之、真之の親友で俳句の世界に大きな功績を残した正岡子規の伊予松山藩出身の3人であり、彼らの人生を辿る形で物語は進行する。
欧米列強の脅威に晒され、国の存亡の危機にある中で、生まれたばかりの日本という新しい国で国民一人一人が国の行く末を案じ、何もないところから、それぞれが自分たちに出来ることを必死で考え、国のために一生懸命に生き抜いた明治という時代。
その当時の若者の高揚感やエネルギーが作品全体を通じて、ひしひしと伝わって来て、胸を打つ。閉塞感あふれる現代だからこそ日本の礎を築いた先人達の気概に触れ、自らを奮い立たせてくれる当作品は、特に今後の日本を担う若者にこそ読んでほしい。

本の説明

中古で購入したので、多少の汚れやシミがあります。
とくに、1巻はしわが多いので、気になる方はお控えください。

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年1月9日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 宅急便コンパクト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥2,400