虹の岬の喫茶店

本を読んだ感想

小さな岬の先端にある喫茶店。そこの女性店主は、美味しいコーヒーとともに、客にぴったりの音楽を選曲してくれる。今日も、悩みを抱える様々な人々が喫茶店にやってくる。ーというお話。
店主と客の交流を描いた作品で、6つのストーリーから構成されています。ストーリーごとに、主人公が入れ替わっていきますが、どのエピソードも心温まるお話で、とても面白いです。また、時に涙が溢れてくるような話もあり、とても内容が濃く、満足度の高い作品です。
登場人物がみんな人が良く素敵です。各人物の人物像や背景も、十分に掘り下げられており、また、心の描写がとても丁寧に美しく描かれているため、とても感情移入出来ます。
情景描写がとても巧みで、喫茶店の雰囲気や、窓から見える景色が頭に浮かんできて、とても穏やかな気持ちになります。そして、何より音楽が物語に彩りを添えており、とても良いです。
ストーリーの展開も決して単調ではなく、面白いです。非常に構成力の高さを感じる作品で、一つ一つのストーリーが巧みに関連性を持っており、最後まで飽きない仕掛けはお見事です。綺麗な文章で綴られている本作は、時に読者の胸に染みる一節も多く、とてもおすすめの一冊です。

本の説明

著者:森沢 明夫
定価:648円+税
ページ数:371ページ
発売年:2012年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥400