焦茶色のパステル

本を読んだ感想

1982年初刊の岡嶋二人のデビュー作品である長編推理小説。第28回江戸川乱歩賞を受賞し、テレビドラマ化もされた傑作です。
東北にある幕良牧場で、牧場長・深町保夫と競馬評論家・大友隆一が銃殺され、サラブレッドの母子、モンパレットとパステルも撃たれる事件が発生。競馬の知識がない隆一の妻・香苗は、夫の死に疑問を抱き友人の綾部芙美子とともに事件を調べ始めるが、次々と怪事件に巻き込まれることとなる。ーというお話。
香苗と綾部芙美子の2人を女性を主人公に、物語は進んでいきます。隆一が残した謎の言葉を手がかりに事件を調べ始めると、次から次へと謎が連鎖する形で明らかになっていく展開が面白い。そして、謎を明らかにする展開にも一工夫あり読んでいて全く飽きない。予想外の展開も、決して無理がなく、辻褄があっているため、満足度がとても高いです。
ストーリーの運び方が巧みで、無理がなく、テンポよく場面が移り変わっていくため、終始楽しく読み進めることが出来ます。
本格ミステリーに、競馬が上手く絡み合っているストーリーが斬新で、味わい深いです。競馬に関する専門的な話も、分かりやすく説明されているため、競馬素人でもとても読みやすいです。

本の説明

著者:岡嶋 二人
定価:600円+税
ページ数:387ページ
発売年:1984年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300