教場

本を読んだ感想

長岡弘樹による警察学校を舞台とした警察小説シリーズの第一作目。フジテレビにて木村拓哉主演でテレビドラマ化されたことでも有名な作品です。
警察になることを夢見て、警察学校に入校した第98期生の生徒たち。彼らを待ち受けていたのは、冷徹な鬼教官・風間であった。全てを見透かす風間の洞察力によって、生徒たちの人間性は暴かれ、不要な人間は退校を余儀なくされる。ーというお話。
警察学校という閉鎖的な空間における、生徒たちの人間模様を中心に描いた作品です。過酷な環境が次第に、人間の心の闇を炙り出す展開が面白い。ドロドロとした人間関係がとても生々しく描かれており、話に引き込まれます。
警察小説でありながら、ミステリーやホラーの一面も含んだ作品で、話の振り幅が広いため、飽きずに最後まで楽しく読めます。訓練の描写も、実際の警察学校で教えているかのようなディテールの細かさがあり、とても興味深いです。
物語全体の構成もとても完成度が高いです。短編集のような形式をとりながら、巧みに関連性を持たせている仕掛けが面白いです。ストーリーの運び方も、とても上手く、一度読み始めると、一気に読んでしまいます。とても満足度の高い作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:長岡 弘樹
定価:630円+税
ページ数:324ページ
発売年:2015年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
配送までの日数 2~3日で発送
価格 ¥300