教場2

本を読んだ感想

長岡弘樹による警察学校を舞台とした警察小説シリーズの第二作目です。
警察になることを夢見て、警察学校に入校した第100期生の生徒たち。彼らを待ち受けていたのは、冷徹な鬼教官・風間であった。全てを見透かす風間の洞察力によって、生徒たちの人間性は暴かれ、不要な人間は退校を余儀なくされる。ーというお話。
前作同様、警察学校という閉鎖的な空間における、生徒たちの人間模様を中心に描いた作品です。ただ、前作ほどドロドロとした人間模様は描かれておらず、どちらかというと、生徒の成長に焦点を当てた青春物語の様相を呈しています。前作はあったグロテスクな描写も、今作はないため、とても読みやすくなっています。
風間教官も、生徒の人間性を見透かす鋭い洞察眼は相変わらずで、怖さをまとっていますが、人情味あふれる一面も描かれており、とても愛着の沸くキャラクターで良いです。
前作同様、物語全体の構成力の高さを感じる作品で、一気に読めてしまいます。短編が複数収まっているため、読みやすい上、各話が緩やかに繋がっている構造が物語に深みを加えています。ストーリー展開も、無駄を感じず、常に緊張感を醸し出していて、ドキドキしながら読み進めました。

本の説明

著者:長岡 弘樹
定価:620円+税
ページ数:316ページ
発売年:2017年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月19日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥400