解決まではあと6人

本を読んだ感想

岡嶋 二人のミステリー小説。
物語は謎の女・平林貴子が次々と興信所を訪れて、全く関連性を感じない奇妙な依頼をしていく形式で進んでいきます。章ごとに舞台となる興信所、依頼する事件が異なり、短編集のような様相を帯びています。タイトルにもある通り、5W1Hの各要素を別々の探偵に依頼する流れで話は進んでいきます。全く展開が読めませんが、各興信所の調査報告書を重ねていくと、事件の輪郭が次第に浮き彫りになっていきます。
ミステリー小説は数あれど、他に類を見ない斬新さがあり、とても面白いです。それぞれの事件の関連性が見えず、謎が深まっていく展開もワクワクしますが、謎が回収されていく展開もテンポがいいため、とても読んでいて楽しいです。作中の謎や違和感は綺麗に回収されるので、読後はすっきりとした爽快感があり、とても満足度の高い作品です。
各興信所が依頼された事件を調査して解決していく展開もとても面白いです。スピード感溢れる展開で話が進んでいくため、とてもワクワクします。
非常に構成力の高さを感じる作品です。かなり状況が入り組んでいるため、それぞれの事件を適宜整理しながら、読み進める必要がありますが、とても奥が深くて面白いです。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:岡嶋 二人
定価:552円+税
ページ数:334ページ
発売年:1994年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月26日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300