キケン

本を読んだ感想

有川浩の小説。
ごく普通の工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」(通称・キケン)を舞台に、理系男子たちの破天荒でハチャメチャな学生生活を描いた青春物語です。
物語は、部員の一人が妻に過去の学生時代の思い出話をする形式で、過去と現在を行き来しながら進んでいきます。回顧録として綴られる学生時代のエピソードが、現在にも繋がっており、構成力の高さを感じる作品です。学生時代の各エピソードが章立てで区切って描かれており、とても読みやすいです。各章の冒頭には、漫画が挿入されているため、文章を映像としてイメージしやすいです。
理系男子が全力で今を生きる姿がとても美しいです。登場人物のキャラクターがとても濃く、面白いです。青春を謳歌している登場人物の姿に触れ、羨ましい気持ちになります。
テンポの良いリズムで展開していくストーリーは、場面が小気味よく移り変わっていくため、楽しく一気に読める作品です。笑いあり、ドキドキハラハラあり、そして涙ありと展開は起伏に富んでおり、とても内容の濃い作品で、読後の満足感が強いです。そして、作品全体を包む暖かい雰囲気がとても心地いいです。眩しい青春を追体験出来るような素敵な一冊です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:有川 浩
定価:600円+税
ページ数:368ページ
発売年:2016年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月26日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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