いなくなれ、群青

本を読んだ感想

河野裕による青春ミステリ小説。謎の孤島「階段島」を舞台に展開される「階段島」シリーズの第1作目に当たる作品です。第8回大学読書人大賞を受賞した他、各賞の上位にランクインし、漫画化や舞台化もされた大ヒット作品です。
ある日、外界と遮断された謎の島で目覚めた主人公の七草。直前の記憶を失っており、どうやって島に来たのか分からない。この島にいる人に話を聞くと、この島は階段島という捨てられた人間が集う謎の孤島で、島から出るには無くしたものを見つける必要がある、という。
無気力な七草は、無くしたものを探そうとせず、島の生活に慣れていってしまう。しかし、そこに突然、幼馴染の真辺 由宇が現れたことで物語は大きく動き始める。ーというお話。
七草が何事にもまっすぐな由宇に振り回され、色々な事件に巻き込まれていく展開が面白い。登場人物の心理描写が繊細に描かれており、登場人物が織りなす人間模様に惹きつけられます。
階段島の謎が絡み合いながら、物語は進んでいきますが、終盤にかけて、伏線が回収され、謎が明らかになっていく圧巻の展開はページをめくる手が止まらないです。序盤に膨れ上がって行く謎が綺麗に収束するので、消化不良にならず、とても満足度の高い作品です。

本の説明

著者:河野 裕
定価:590円+税
ページ数:318ページ
発売年:2014年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年3月27日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300