くちびるに歌を

本を読んだ感想

中田永一の青春小説。NHK全国学校音楽コンクールの課題曲となったアンジェラ・アキの「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」をモチーフにした作品です。2015年には映画化もされています。
舞台は長崎県五島列島のある中学校合唱部。顧問が産休に入ったことに伴い、臨時教員の柏木ユリが期限付きで合唱部の顧問となる。元々合唱部には女子しかいなかったのだが、美人の柏木に惹かれて、多くの男子が入部。その結果、Nコンを目指す中で、男女間の対立が生じる。
一方、柏木は15年後の自分に向けて手紙を書くよう部員に宿題を出す。これを受けて一同が書く手紙からは、それぞれが抱える悩みが明らかになる。ーというお話。
物語は五島列島の中学生たちが合唱を通じて、それぞれの悩みや苦悩を抱えながらも、成長していく青春ストーリーです。様々な経験の中で成長していき、少しずつ大人になっていく描写が丁寧に描かれており、とても感動的で素敵です。
手紙に書かれる各部員の悩みはかなり重いです。それでも、各部員がその悩みと前向きにしっかりと向き合う姿が美しいです。また、風景描写がとても巧みで、五島列島の美しい自然が頭に浮かんできます。笑いあり涙ありの素敵な作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:中田永一
定価:619円+税
ページ数:316ページ
発売年:2013年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年4月20日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥400