イノセント・デイズ

本を読んだ感想

死刑囚となった女性の半生を彼女に近しい人たちの視点から描いた早見和真によるミステリー小説。様々な賞を受賞したほか、2018年にWOWOWでテレビドラマ化もされた大変評価の高い作品です。
主人公は死刑判決を受けた田中幸乃、30歳。彼女は交際相手だった敬介から一方的に別れを告げられ、ストーカー行為の末、敬介の家に放火をし妻と幼い双子の命を奪った罪で死刑判決を宣告されていた。
事件は世間の注目を集め、幸乃の狂気が大々的に報じられる中、真の彼女とは一体どういった人物だったのか、産科医、義姉、同級生、元彼の友人らの証言で彼女の人物像が浮かび上がってくる。というお話。
幸乃の人生に関わってきた人たちの語りで幸乃の半生を辿った本作ですが、幸乃の人生があまりに不憫で、辛く、そして切ないです。手を差し伸べるような人が誰か一人でもいれば違った結果になったのではないかと歯痒い気持ちになります。
終始暗い内容で進んでいく物語ですが、彼女の人物像や事件の真相が徐々に見えてくる展開に引き込まれ、先が気になり一気に読んでしまいました。視点が移り変わっていくため、単調にならずに最後まで飽きずに読める作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:早見 和真
定価:710円+税
ページ数:480ページ
発売年:2017年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年4月20日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300