九月が永遠に続けば

本を読んだ感想

沼田まほかるのサスペンス小説。第5回ホラーサスペンス大賞を受賞した人気の作品です。
主人公は高校生の一人息子・文彦と二人暮らしの佐知子。ある日、文彦が突然失踪したことからはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸な事件が起こります。息子の行方を追う佐知子ですが、次第に元夫やその再婚相手の恐ろしい過去を知ってしまう。ーというお話。
次々と事件が起こり、謎が深まっていく展開に次は何が起こるのか気になって話に引き込まれます。テンポも良く、話が小気味よく進んでいくため、ストレスなくスラスラと読める気持ち良さがあります。
徐々に明らかになる複雑な人間関係が面白いです。意外な所で事件と関係性を持っていたり、意外な人と人が繋がっていたり、普通ではない人間関係が浮かび上がってくる展開は、時に背筋が凍りつくような恐怖を感じつつ、どんどん読み進めてしまいます。
人物描写や心理描写がとても丁寧に巧みに描かれています。それぞれの登場人物の過去や背景がしっかりと描かれているため、登場人物の人物像が認識しやすく、各人物の行動や感情にも矛盾や違和感を感じません。そのため、作品全体から生々しさやリアリティをとても感じる作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:沼田 まほかる
定価:629円+税
ページ数:495ページ
発売年:2008年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年4月20日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300