あのこは貴族

本を読んだ感想

山内マリコによる恋愛小説。2021年には映画化もされています。
東京の一等地で生まれた華子は箱入り娘で何不自由ない暮らしをしてきたお嬢様。30歳手前となった華子は婚活に勤しんだ末、お見合いでハンサムな弁護士・幸一郎と出会う。
一方、田舎から上京してきた美紀は、苦労して慶応義塾大学に入学するも金銭的な事情から中退を余儀なくされ、現在はIT企業に勤務している。そんな美紀が、大学時代金銭面の工面のため、ラウンジで働いていたときに知り合ったのが幸一郎であった。やがて、幸一郎を介して交差する対照的な二人の女性。それは、自分の人生を見つめ直す大きなきっかけとなっていく。ーというお話。
二人の女性が自分が置かれた境遇に、疑問や劣等感を感じながらも、強く逞しく生きていこうとする姿がとにかく格好いいです。女性同士のドロドロとした足の引っ張り合いではなく、相手を羨みつつ、自分の人生を見直しいこうとする建設的なストーリーのため、とても爽やかさに溢れた一冊です。
テンポの良い描写で、どんどんと展開が移り変わっていくため、とても楽しい気持ちでスラスラと読み進めることが出来ます。読後感も心地よく、希望や元気が貰える素敵な作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:山内マリコ
定価:640円+税
ページ数:312ページ
発売年:2019年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年4月20日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥400