理由

本を読んだ感想

宮部みゆきの長編推理小説。直木賞受賞作。
荒川区の高層マンションで4人の死体が発見される。1人は転落死で、残りは室内で何者かに殺されていた。4人は家族だと思われていたが、捜査が進むにつれ、他人同士であることが判明する。彼らは誰なのか、なぜ他人同士の4人はその部屋で暮らしていたのか、そして、犯人は誰なのかといった謎を追うストーリー。
本作は大勢の関係者からの聞き取り形式となっており、数多くの登場人物たちの視点を通して事件を描き、真相に迫っていくという、ドキュメンタリーのような記法となっている。その証言一つ一つがとても詳細に語られており、まるで実際にあった事件を描いているかのようなリアリティがあり、話に引き込まれる。
また、登場する各家族の描写もきめ細かく、過去にまで遡っているため、話に深みが増し面白い。登場人物は多いが、1人1人の描写が丁寧であるため、 登場人物が頭にすんなり入ってくる。
長編ではあるものの、場面の切り替えが多いので、飽きさせない。また、話の展開が早く、各々の視線から様々な角度で話しが進んでいくため、一見、本筋とは逸れた話が展開されているのかと思うこともあるが、最後には真実に向かって一気に収斂していくので、ワクワクして読む手が止まらなかった。

本の説明

著者:宮部みゆき
定価:857円+税
ページ数:686ページ
発売年:2004年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年1月15日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300