キネマの神様

本を読んだ感想

映画をテーマに再生や家族愛を描いた原田マハの小説。2021年に映画化もされた評価の高い作品です。
急な左遷を言い渡されたことを機に、会社を辞職した円山歩。それと同時期に、映画とギャンブルが趣味の父・円山ゴウが倒れ、多額の借金が発覚する。
借金返済のため、ギャンブルを辞め、映画鑑賞だけが許されたゴウであったが、映画雑誌の「映友」のホームページに映画評論を投稿したことがきっかけで、歩は編集部に採用され、父の映画ブログを始めることになる。ーというお話。
ゴウが綴る映画の感想が映画愛に溢れていて、素敵です。美しい文章で綴られていて、映画の魅力が文面からひしひしと伝わってきて、読んでいて思わず映画館に行って映画を見たいという衝動に駆られます。
そして、映画を通じた人々の交流がとても美しいです。国を超えて広がっていく友情、そして親子の愛情、どれもが美しく感動的です。登場人物一人一人が魅力的に描かれていて、共感できる部分も多いため、とても心が温まります。そして、そんな映画を愛する者達の熱意と行動が引き起こす素敵な「奇跡」。後半は涙なくしては読めません。心が揺さぶられる良質な一冊です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:原田 マハ
定価:680円+税
ページ数:331ページ
発売年:2011年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年4月20日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300