雪虫

本を読んだ感想

堂場瞬一による警察小説。大人気シリーズである鳴沢了シリーズの第一作目です。
主人公は、新潟県警捜査一課の刑事である鳴沢了。鳴沢は祖父、父も刑事であり3代つづく刑事一家である。ある日、温泉町で一人暮らしの老婆の刺殺体が発見された事から物語は始まります。
捜査を進めるうちに、事件は戦後まもない50年前のとある新興宗教で起きた事件につながっていく、というお話。
鳴沢了と新米刑事の大西海のコンビが良いです。融通が効かなすぎる頑固者の鳴沢と、人は良いけど刑事としては全然使い物にならない大西。どこか未熟な二人が事件を追う中で様々な人とかかわり、徐々に成長していく様が丁寧に描かれていて面白いです。シリーズものなので、このさき主人公がどう変わっていくのか、楽しみになります。
また、人間模様のみならずストーリーとしても、地道な聞き込み調査で少しずつ犯人の手がかりを集め、徐々に犯人を追い込んでいく展開が面白くて、話に引き込まれます。特に、終盤は手に汗握る展開の連続で読み応え十分です。
東京ではなく、新潟という舞台設定も個人的に良かったですね。雪国である新潟の情景が丁寧に説明されているため、自然と小説の世界観に入り込むことが出来ました。

本の説明

著者:堂場瞬一
定価:857円+税
ページ数:514ページ
発売年:2004年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年1月29日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
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配送の方法 クリックポスト
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価格 ¥300