不撓不屈

本を読んだ感想

高杉良の経済小説。申告システムとして有名なTKC創設者の飯塚氏を題材としたノンフィクション小説です。
経営基盤が脆弱な中小企業を支援するため、税理士・飯塚氏が編み出した「別段賞与」なる手法は違法性がない行為であるにも関わらず、脱税指南をしたとして国税局から刑事告発されてしまう。この理不尽な国税局の横暴に対して納得がいかない飯塚は、国税局に戦いを挑んでいくという物語。
国家権力の圧力にも屈せず、自らの信念と正義を貫く飯塚氏の姿がとてつもなくかっこいいです。官僚の横暴や傲慢によってどれだけ追い詰められても、極めて紳士的かつ冷静に物事を対処していく飯塚氏の姿が、とても爽快で読んでいて胸がすく思いです。まさに、不撓不屈のタイトルに相応しい作品だと思いました。
戦後の経済成長を牽引してきた官僚組織の闇の部分が、とても上手く描かれている作品だと思います。光である飯塚氏と闇である官僚組織の対比が鮮明に描かれているため、飯塚氏が官僚組織に挑んでいく展開は感動を覚えます。
ノンフィクションだけあって、読了後は色々考えさせられますね。特に、ビジネスマンにとっては自分の働き方と向き合ういい機会を与えてくれる作品だと思います。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:高杉 良
定価:857円+税
ページ数:592ページ
発売年:2013年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年1月29日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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