秘密

本を読んだ感想

東野圭吾のベストセラー小説です。98年度ベストミステリーとして話題をさらい、広末涼子主演で映画化、志田未来主演で連続ドラマ化もされた東野圭吾の出世作です。
妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。不運にも妻は亡くなってしまうが、娘は一命を取り留める。しかし、娘の体には母親の精神が宿っていた。というお話。
物語は夫・平介の視点から進みます。外見は娘であるが、中身は妻である女性との共同生活での平介の葛藤・苦悩・嫉妬といった様々な感情がリアルに、時には気持ち悪いほどリアルに描かれているため、思わず平介に感情移入してしまいます。
だからこそ、娘(妻)が成長していくにつれ、二人の完成性が徐々に変わっていくのは切ないです。平介の苦悩や葛藤は直接的に丁寧に描かれていますが、妻側の心情は直接的には描かれていないからこそ、色々と考えさせられますね。
そして、タイトルになっている「秘密」。作中では、登場人物たちの抱える「秘密」がいくつも描かれていますが、その「秘密」が明らかになる展開が面白い。予想だにしていない「秘密」に驚きます。そして、涙が止まりません。切ない気持ちとともに夫婦愛や家族愛を感じる暖かい作品でもあるので、ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:東野圭吾
定価:667円+税
ページ数:452ページ
発売年:2001年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月8日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
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