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本を読んだ感想

今野敏の小説。スクープシリーズの2作目に当たる作品です。前作は短編集ですが、本作は長編小説です。一応シリーズものではありますが、前作を読んでいなくても十分楽しめる作品です。
報道番組の記者である布施は、自由奔放でどこか掴みどころのない男であるが、これまで数々のスクープをものにしてきた敏腕記者。そんな布施が興味を示した女子学生猟奇殺人事件は、警視庁捜査一課のベテラン刑事・黒田の担当であった。記者と刑事の異色のコンビで事件の真相に迫っていく。というお話。
女子学生猟奇殺人事件から様々な事件に波及していき、それぞれの事件が複雑に交錯しあいながら物語は展開していきます。ただ、丁寧な説明が随時入るので、頭の中で状況を整理しながら読み進めることが出来ます。文体も非常に読みやすいので、ストレスを感じる事もなくスラスラ読めます。
刑事と記者が双方の情報を交換しあいながら真相に迫っていく展開が新しくて面白いです。本格的な推理小説で、物語の終盤まで事件の全貌が見えてこないのですが、そこから一気に点と点がつながり、真相が明らかになっていく展開は読んでいて気持ちいい。
とにかく、布施のキャラクターがとても魅力的です。一見、やる気のなさそうな布施だが、信念を持つ布施がかっこいいです。

本の説明

著者:今野 敏
定価:680円+税
ページ数:400ページ
発売年:2013年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月8日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300