リオ―警視庁強行犯係・樋口顕―

本を読んだ感想

今野敏の本格警察小説。主人公は、警視庁捜査一課強行犯第三係の樋口警部補。物語は、樋口の視点で、樋口の内心を丁寧に描きながら進んでいきます。
荻窪で殺人事件が起き、殺害現場から逃げ去る少女が目撃される。その後、第二、第三の事件が起こり、そこでも同じ少女の目撃情報があったことから、捜査本部は少女を重要参考人として特定を急ぐ。しかし、樋口は独自の調査をもとに事件の真相に迫っていく。というお話。
主人公の樋口は、小心者で自分に自信がなく、相手の顔色を常に伺っている控えめな刑事。その地味さが警察小説の主人公としては、かなり独特で面白い。人間だれしもが、樋口のような卑屈な部分を大なり小なり持っていると思うので、感情移入してしまうキャラクターです。
そして、自分に自信がない樋口とは対照的に、周囲は樋口を高く評価している設定が面白いです。周囲の評価が高いため、樋口の捜査が円滑に、とんとん拍子に進んでいくので、小気味よく読み進めることが出来ます。
樋口が黙々と事件を捜査し、丁寧に推理を重ねながら着々と真相に迫っていく展開のため、読んでいて話に引き込まれます。着実に真実に迫っていっているワクワク感があるので、読んでいて楽しいです。

本の説明

著者:今野 敏
定価:710円+税
ページ数:436ページ
発売年:2007年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月8日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
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