パラドックス13
本を読んだ感想
東野圭吾の小説。非現実なSF的物語。
13時13分13秒を境に世界から人が消えた。無人の東京に残されたのは境遇も年齢も異なる13人の男女。彼らはこれが、ごく少数の政府関係者と科学者のみが知る「P-13」現象であることを知る。「P-13」現象とはなんなのか、なぜ彼らが選ばれたのか。大雨と地震に襲われる瓦礫の山と化した街。そして生き抜こうとする人達の共通項が見えてくる。世界が変れば善悪も変る。殺人すらも善となる。極限状態で見えてくる人間の真理とは。というお話。
極限状態の中でも、リーダーシップを発揮しようと奮闘する何事にも冷静沈着な兄・誠哉と兄とは正反対で感情的な冬樹という兄弟を中心に物語は展開していく。
途中で明かされる「P-13」現象の謎がとても面白い。非現実的な設定でありながら整合性がとれた話の作りとなっているため、なるほどと納得させられる。実際にこういうことが起こる可能性があるのではと思わさられる。
また、極限状態の中で、葛藤する人々の心の揺れがとても繊細に描かれており、惹きつけられる。何を支えにどう生きるかを、どれだけ生に執着するか、それぞれの異なる価値観がぶつかり合うさまは面白く、最後どうなるのかがとても気になる作品。
本の説明
著者:東野圭吾
定価:830円(税別)
ページ数:576P
発売日:2014/5/15
本の情報
出品者 |
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出品日 | 2023年1月9日 |
カテゴリー | 文芸 / 小説 |
本の状態 | 目立った傷や汚れなし |
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配送の方法 | クリックポスト |
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価格 | ¥300 |