舟を編む

本を読んだ感想

三浦しをんによる長編小説。本屋大賞を受賞した大ヒット作品です。
辞書の編纂に熱い情熱を燃やす人々を描いた作品です。舞台は出版社の辞書編集部。主人公・馬締は営業部では浮いた存在であったが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部へと異動を命じられます。不安な気持ちで異動した馬締であったが、作業に取り組む内に、徐々にその卓越した言葉へのセンスを見せ始め、辞書作りの世界へのめり込んでいく。というお話。
辞書の編纂という舞台設定がとても斬新で面白い。普段知ることがない世界を覗いているみたいで、とても興味深いです。そして、リアルティ溢れる辞書編纂の現場の描写からは著者の圧倒的な取材量の多さを垣間見ることが出来ます。あっという間に、小説の世界観に引き込まれます。
主人公・馬締を筆頭に登場人物が個性的で面白い。人付き合いがあまり上手ではなく、どこか不器用さを兼ね備えた登場人物の心の機微が丁寧に描かれていて、思わず笑ってしまいます。
そして、何より辞書の編纂に情熱を燃やす姿がかっこいい。やりがいを持って仕事に打ち込むプロフェッショナルの姿がとても美しいです。笑いあり涙ありで、読んだ後、体の底から力が沸いてくるような素敵な作品です。

本の説明

著者:三浦しをん
定価:620円+税
ページ数:347ページ
発売年:2015年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月18日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
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