神去なあなあ日常

本を読んだ感想

三浦しをんの青春小説。本屋大賞で第4位に輝き、映画化もされた大ヒット作品です。
舞台は三重県の山村である神去村。横浜の高校を卒業すると同時に、神去村の林業の現場に半ば強制的に就職させられた19歳の平野勇気が林業に従事する中で、多くの人々に出会い、様々な経験をすることで逞しく成長していく色濃い1年間を描いた作品です。
林業の現状や抱える問題点等を知ることができ、林業という未知の世界を覗いているような感覚になります。著者の林業に対する見識の深さや取材量の多さを感じます。そして、そのことが決して説明調ではなく、興味がそそられるように描かれているのでとても面白いです。
物語は勇気の視点で進んでいきます。初めは都会と全く違う生活に戸惑い、逃げ出そうとする勇気が、林業に従事する中で、多くの人々と出会い、山村独自の文化や風習に触れあっていくことで、次第に成長していき、田舎の生活に愛着を持っていく展開が素敵で、読んでいて微笑ましい気持ちになります。
登場人物もとても魅力的です。勇気との掛け合いが軽妙でとても良いです。登場人物の言動に心の中でつっこむ勇気のワードセンスが面白く、思わず笑ってしまいます。文章も非常に読みやすいので、飽きずにスラスラと読める作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:三浦しをん
定価:619円+税
ページ数:355ページ
発売年:2012年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月18日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
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価格 ¥300