魔術はささやく

本を読んだ感想

宮部みゆきのサスペンス小説。
1人目はマンションの屋上から飛び降りた女性。2人目は地下鉄に飛び込んだ女性。そして3人目はタクシーの前に飛び出した女性。一見何の関連もないと思えた3人の女性の謎の死。しかし、これらは何者かによって仕組まれたものであった。そして、魔の手は4人目に伸びる。一方、3人目の死に関与して逮捕されたタクシー運転手の甥の守は、ふとしたきっかけで事件の真相に迫っていた。というお話。
守が謎に迫っていく展開がスリリングで面白い。謎めいた事件の全貌が徐々に見えてくる過程がとても巧みに演出されている。一気に見えてくるわけでもなければ、全く見えてこないわけでもない、絶妙なスピード感で一歩一歩確実に真実に近づいていっている感覚がとても心地よく、楽しく読み進めることが出来ます。
また、ストーリー展開がとても緻密で、構想がしっかりと練られている印象を受けます。本作は複数の話が同時並行的に描かれていますが、話の切り替えがとても上手いです。そのため、頭の中での話の整理がとても容易ですし、話が複雑になればなるほど、面白味が増していきます。
最後まで読めない展開はハラハラドキドキの連続です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:宮部みゆき
定価:590円+税
ページ数:476ページ
発売年:1993年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月18日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 やや傷や汚れあり
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