空中ブランコ

本を読んだ感想

奥田英朗による連作短編小説集。表題作「空中ブランコ」のほか、「ハリネズミ」「義父のヅラ」「ホットコーナー」「女流作家」の計5話が収められております。精神科医・伊良部シリーズの2冊目にあたり、直木賞受賞作でもある大人気作品です。
伊良部総合病院の御曹司で精神科医の伊良部一郎の元には、精神を病んでしまった患者が次から次へと訪ねてくる。そんな患者に対し、伊良部先生はとんでもない方法で治療を試みる。というお話。
伊良部先生の破天荒な治療法に病みつきになる作品です。とんでもない治療法には笑いをこらえることが出来ません。それでも、徐々に悩みから解放されていく患者の姿がとても面白いです。そして、伊良部先生とマユミ看護婦のコンビが最高です。二人の軽妙なやりとりが面白く、本を読む手が止まらなかったです。
また、恐怖心から飛べなくなったサーカスの空中ブランコ乗りや、義父のかつらをもむしり取りたくなってしまう婿、など患者の設定が面白いです。どう話が展開していくのか気になって仕方がなかったです。
短編集のため、一つの話がスッキリとまとまっており、文章も平易なので、とても読みやすいです。笑いあり涙ありの素敵な作品です。ぜひ読んでみて下さい。

本の説明

著者:奥田 英朗
定価:620円+税
ページ数:282ページ
発売年:2008年

本の情報

出品者 takahashi
出品日 2023年2月18日
カテゴリー 文芸 / 小説
本の状態 目立った傷や汚れなし
配送料の負担 送料込み(出品者負担)
配送の方法 クリックポスト
配送元の地域 東京都
配送までの日数 2~3日で発送
価格 ¥300