↺ 2023.09.10 更新

特集池井戸潤のおすすめ小説12選   半沢直樹シリーズや直木賞受賞作品など幅広く紹介

池井戸潤のおすすめ本_12選

『半沢直樹』に代表される逆転痛快劇が人気を博し、今大注目の作家・池井戸潤。
映画やドラマ化された作品も多く、数多くのベストセラー作品を世に送り出しています。
そこで今回は、池井戸潤の作品をまだ読んだことがない初心者の方向けに、独自におすすめの小説を厳選しランキング形式でまとめてみました。
どれも人気の作品でとても面白いので、ぜひ読んでみて下さい。

『池井戸潤』 とは

経歴や受賞歴

1963年岐阜県出身の池井戸潤は、慶應義塾大学を卒業後、1988年に三菱銀行に入行します。
1995年に同行を退職した後は、コンサルタント業のかたわら執筆業を始め、1998年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビューを果たします。
2010年には『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、翌年には『下町ロケット』で直木賞受賞をそれぞれ受賞しています。
その後、銀行を舞台にした『半沢直樹シリーズ』がテレビドラマ化され、大ヒットを記録したことで大きな注目を集めます。
そのほかにも、『ルーズヴェルト・ゲーム』『空飛ぶタイヤ』など、数多くの作品が映画やドラマ化されており、今大注目の作家の一人です。

作品の特徴や魅力

池井戸潤作品は、勧善懲悪の逆転劇がとても魅力的です。積み重なった鬱憤が、一気に解放されるカタルシスを感じることが出来ます。
銀行員時代の経験を活かし、等身大のサラリーマンが描かれている作品が多いのも特徴の一つです。 企業内外の圧力や不条理に振り回されながらも、信念を持ち戦う姿に、感情移入して読み進めることが出来ます。

 おすすめ小説 12選

オレたちバブル入行組

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  • 半沢直樹シリーズの1作目
  • テンポのいいストーリー展開が秀逸
  • 上司にやり返す展開が爽快

半沢直樹シリーズの1作目となるベストセラー小説。テレビドラマ化され、大ヒットを記録した事でも有名です。

バブル期に大志を抱いて大手銀行に入行し、今では大阪西支店融資課長を務める半沢直樹。ある日、支店長の命令で無理に5億円もの融資の承認を取り付けた会社が倒産します。融資失敗の全ての責任を半沢に押しつけ、醜い保身に走る支店長。湧き上がる怒りを抑えながら、半沢は巨額の債権を回収する術を探るのでした。

とにかく、テンポのいいストーリー展開が秀逸です。読みやすい文章でどんどん話が進んでいくため、一度読み始めると読む手が止まらないです。
銀行や金融業界の専門用語が所々出てきますが適宜解説が加えられたため、読みづらさはありません。むしろ、元銀行員の池井戸氏だからこそ描ける、リアルな銀行の実情に触れることができ 、興味深くて一気に話に引き込まれます。

物的証拠を集め、上司をじわじわと追い詰めていき、やり返す展開は心がスカッとします。現実の世界で、半沢のように上司に歯向かっていくのはなかなか難しいと思いますので、ぜひ、小説の世界で、この爽快感を味わってみてください。

下町ロケット

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  • 夢を追いかける熱い男達の物語
  • 下町の技術力と信念で試練を乗り越えていく様は圧巻
  • 夢を持って仕事に取り組む大切さを実感する

夢を追いかける熱い男達の物語です。直木賞を受賞し、ドラマ化もされた傑作です。

町工場である佃製作所は、主要取引先から突然、取引終了の通知を受けた上、ライバル企業から特許侵害で訴えられて、銀行からは融資を断られてしまいます。
資金不足による倒産の危機に瀕した佃製作所でしたが、大企業の帝国重工から、佃製作所が持っている特許を20億円で譲ってくれと持ちかけられます。
政府から大型ロケットの製造開発を委託されていた帝国重工が開発した新型エンジンに、すでに佃製作所により特許が出願されていた技術が使われていたのでした。
佃製作所内では、特許を売却すべきとの声が上がる一方、社長の佃航平は、帝国重工が開発するロケットに佃製作所で作った部品を搭載する道を探っていきます。

佃社長を筆頭に、時にぶつかり合いながらも、一つの目標に向かって突き進んでいく男たちの姿が熱くて、心を揺さぶられます。
次から次へと降り注ぐ試練を、下町の技術力と誇り高い信念で乗り越えていく様は圧巻です。

夢を持って仕事に取り組む大切さを身に染みて感じます。自分の仕事への取り組み方を見直す良いきっかけを与えてくれる素敵な一冊です。

空飛ぶタイヤ

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  • 罪をなすりつけられた運送会社社長の逆襲ストーリー
  • 社員を大切にし、信念を貫く社長がカッコイイ
  • 起伏に富んだストーリーで飽きない

一つの自動車死亡事故を巡り、大手自動車メーカーの隠蔽工作に翻弄され、事故の責任は自動車を所持する運送会社の整備不良によるものだと罪をなすりつけられた運送会社社長・赤松が自動車メーカーに戦いを挑む物語です。

物語は運送会社やメーカー、銀行など様々な視点から展開されます。ストーリーの運び方がとても上手いため、視点が切り替わることでの読みづらさはありません。読みやすい文章で、状況がスッと頭に入ってきます。

赤松社長に次から次へと試練が降りかかってきますが、社員を大切にし、信念を貫くその姿がとても美しいです。社長に感情移入して、応援する気持ちで、読み進めることが出来ます。

上下巻構成でボリュームがありますが、起伏に富んだストーリーで飽きさせない筆致は見事です。試練が訪れるたびに、どう立ち向かっていくのか、先が気になって仕方がない一冊です。

七つの会議

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  • リコール隠蔽事件を描いた作品
  • サラリーマンの悲哀を感じる
  • 会社に潜む秘密が徐々に明らかになる展開が面白い

リコール隠蔽事件を題材とした作品。映画やドラマ化された大ベストセラー小説です。

物語は、中堅電機メーカー・東京建電を舞台とした様々な人間模様を、各章で異なる人物の視点から描きながら進んでいきます。7人の視点から描かれた物語が、次第に繋がりを持ち、リコール隠蔽事件の全貌を明らかにしていきます。

会社に隠された秘密を一つ一つ明らかにしながら、大きな秘密へと迫っていく展開がとても面白いです。謎の浮上と解消がテンポよく繰り返されるため、どんどん読み進めてしまいます。

本作は、会社の歯車として働き、会社の利益と信念の狭間で苦しむサラリーマンの悲哀を感じる作品です。会社員としての苦悩、葛藤などの心理描写がとても丁寧で、共感出来る人物が多いです。

企業の不条理、サラリーマンの悲哀、勧善懲悪の痛快劇など、見どころ満載でおすすめの一冊です。

オレたち花のバブル組

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  • 半沢直樹シリーズの2作目
  • 準主役として活躍する近藤がカッコイイ
  • 感動的なストーリーで読み応え十分

『俺たちバブル入行組』に続く半沢直樹シリーズの2作目です。ドラマでも異彩を放っていたオネエキャラの黒崎検査官や大和田常務はこの巻から登場します。

本作では、東京中央銀行東京本店営業第二部次長へ昇進した主人公・半沢直樹が、120億もの大損失を出した一族経営の巨大ホテルの建て直しと、金融庁との闘いに挑む物語が描かれています。

様々な人物の思惑が複雑に絡み合い、展開が二転三転しながら進むストーリーは圧巻。読みやすい文章でテンポよく進むため、ハラハラしながら一気に読み進めてしまいます。

今作は、半沢の同期で友人の近藤が準主役として活躍するのがポイント。半沢と近藤の見事なコンビネーションは大きな見どころです。
また、近藤のみならず、友情で強く結ばれた同期、信頼できる部下、愛すべき妻といった半沢を支える人々の活躍も描かれており、感動的なストーリーで読み応え十分です。

信念をもって仕事をすることの美徳を感じる良質な作品です。ぜひ読んでみて下さい。

ルーズヴェルト・ゲーム

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  • 企業と弱小野球部の救済を描いた作品
  • 逆転に次ぐ逆転で面白い
  • 勝利のために戦う男の姿がカッコイイ

企業と弱小野球部の救済を描いた作品。テレビドラマ化もされた大ベストセラー作品です。

不況の煽りを受けて、経営危機に直面している青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続も危ぶまれる中、生き残りを賭けて熱い男たちが戦いを挑んでいきます。

会社の経営状況と野球部の存続問題が連動しながら物語は進んでいきます。双方の話が小気味よく切り替わりながら、テンポ良く展開していくため、とても読みやすいです。

タイトルはルーズヴェルト大統領の「野球で一番おもしろいゲームスコアは、8対7だ」という言葉に由来します。本作はまさにタイトルに違わぬ通り、会社経営も野球部の存亡も逆転に次ぐ逆転で、ハラハラドキドキの連続です。

これぞ池井戸作品とも言うべき、勧善懲悪の逆転ストーリーが爽快でたまらないです。勝利に向かって戦う男たちの姿がとにかくかっこいい、ストレス発散にオススメの一冊です。

ロスジェネの逆襲

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  • 半沢直樹シリーズの3作目
  • 利害と思惑が複雑に絡み合う展開が面白い
  • 信念を持って働く半沢の姿勢に触発される部下が素敵

東京中央銀行から子会社の東京セントラル証券に出向となった半沢の活躍を描いた半沢直樹シリーズの第3作目。100万部を超える大ベストセラーとなり、テレビドラマ化もされた作品です。

東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、IT企業買収の案件が転がり込んできます。巨額の手数料が見込める大きな案件だったため、半沢たちは本格的に乗り出しますが、突如契約破棄を言い渡されます。
なんと、親会社である東京中央銀行に案件を横取りされたのでした。責任を問われ社内での立場を失った半沢は、「倍返し」を誓います。

買収劇を巡る親会社とのバトルを描いた本作。多くの企業と人物が登場し、それぞれの利害と思惑で複雑に絡み合っていく展開は、とてもスリリングで面白いです。
本作は、若手の部下・森山とともに倍返しを狙うのがポイント。信念を持って働く半沢の姿勢に触発され、森山が成長していく姿がとても美しいです。半沢の力強い言葉は、森山、そして、読み手の心に突き刺さります。

そして、半沢シリーズの醍醐味である勧善懲悪の痛快劇は今作も健在です。スッキリとした爽快感に浸りたい人にオススメの一冊です。

銀翼のイカロス

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  • 半沢直樹シリーズの4作目
  • 政府に立ち向かう半沢がカッコイイ
  • 銀行の闇に迫っていくスリリングな展開が面白い

半沢直樹シリーズの第4作目。2020年に放送されたテレビドラマ『半沢直樹』の原作にあたる作品です。

子会社・東京セントラル証券から東京中央銀行に復帰した半沢は、経営が悪化していた大手航空会社の帝国航空の再建担当に任命されます。
自立再建可能と考える半沢の再建案を帝国航空は一度は受け入れますが、突如、新政府の横やりが入り、半沢らに500億円もの債権放棄を迫ります。
理不尽極まりない政府の要求に対し劣勢に追い込まれる半沢。果たして、この窮状をしのぎ『倍返し』となるのでしょうか。

銀行と政府との熾烈な戦いが繰り広げられる本作。政府という巨大権力に対しても、物怖じせず、ズバッと物事を言う半沢が相変わらずカッコイイです。
政府のみならず、銀行の内部にも半沢を妨害する者がいるのが本作のポイント。銀行の闇に迫っていく展開はスリリングで面白いです。

そのほかにも、黒崎検査官が半沢に加勢する展開など見どころ満載の本作。オススメの一冊です。

民王

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  • 漢字が読めない総理大臣が巻き起こすドタバタ劇
  • 政治をコミカル調に描いた斬新作
  • 正義を貫く姿勢が爽快

漢字が読めない総理大臣が巻き起こすドタバタコメディ。2015年にドラマ化された人気作です。

ある日、内閣総理大臣の武藤泰山と、息子の翔の人格が入れ替わってしまいます。周囲には秘密のまま、お互いの役目に徹することにした二人ですが、遊んでばかりの翔はろくに漢字も読めず、世間からのバッシングを浴びる始末。
一方、泰山も就職面接で偉そうな態度を取り、ことごとく落とされてしまいます。お互いに思い悩む二人にどんな未来が待っているのでしょうか。

シリアスになりがちな政治をコミカル調に描いた斬新な本作。入れ替わったお互いの立場に苦戦しつつも、徐々に成長していく二人の姿が微笑ましく面白いです。
池井戸作品ならではの正義を貫く姿勢が描かれているのがポイント。国会や就職面接で本音をぶちまける場面は心がスカッとします。
続編となる『民王 シベリアの陰謀』もとても面白いです。ぜひ読んでみて下さい。

アキラとあきら

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  • 二人のアキラが様々な困難に立ち向かう青春物語
  • 二人のアキラが成長していく姿が美しく感動的
  • 窮地に追い込まれた二人がどう状況を打開していくのか目が離せない

対照的な生い立ちを持つ二人のアキラが様々な困難に立ち向かう青春物語。2017年にテレビドラマ化、2022年に映画化された傑作です。

零細工場の息子として生まれた瑛と、大手海運会社の御曹司として生まれた彬。同じ社長の息子でも、置かれている境遇は正反対な二人は産業中央銀行へ同期入社したことで出会いを果たします。
良きライバルとしてしのぎを削る二人でしたが、やがてそれぞれの宿命が彼らを翻弄し、彬は傾いた父親の会社を継ぐことを決意します。別々の道を進むこととなった二人。しかし、再び試練が訪れたとき彼らは共に戦うことを誓うのでした。

二人のアキラが互いに刺激し合い、時に助け合いながら困難に立ち向かい成長していく姿が美しく描かれた作品です。幼少期から30年に渡る二人の半生がとても丁寧に描かれているため、二人に感情移入して読み進めることが出来ます。

経営者の道を選択した彬と銀行員としての道を歩む瑛が共に戦う展開がなんと言っても見所。窮地に追い込まれた二人がどう状況を打開していくのか胸が熱くなる展開から目が離せません。

アルルカンと道化師

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  • 半沢直樹シリーズの5作目
  • 買収計画をめぐる痛烈な『倍返し』
  • ミステリー要素が強いのが見所

半沢直樹シリーズの5作目。シリーズ第1作『オレたちバブル入行組』の前日譚にあたる作品です。

半沢が東京中央銀行大阪西支店へ赴任して間もない頃、取引先の老舗美術出版社の買収案件を持ちかけられます。 買収オファーを出したのは新進のIT企業。しかし何故、IT企業が赤字続きの美術出版社の買収を計画しているのか、半沢は不思議に思います。
資金面の締め付けで買収を強引に進めようとする大阪西支店に対し、出版社側に買収に応じる意思がないことを確認した半沢は抵抗を試みます。
やがて、買収計画には一枚の絵画が大きく関係していることを半沢は知るのでした。

半沢シリーズの醍醐味である、理不尽極まりない敵に対する痛烈な『倍返し』が、本作も炸裂しておりスッキリとした爽快感を味わうことが出来る一冊です。特に、頭取を含む全支店長が集まる全体会議の場での半沢の大立ち回りは圧巻です。

本作は、一枚の絵画を巡るミステリー要素がかなり強いのがポイント。徐々に謎が解き明かされていく面白さや見事な伏線回収も含まれており、読み応え十分の一冊です。

かばん屋の相続

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  • 表題作を含む6つの物語が収められた短編集
  • 銀行の融資担当の視点から描かれた様々な人間ドラマ
  • 顧客を想い人情味あふれる主人公が見所

表題作を含む6つの物語が収められた短編集。銀行の融資を巡る様々な人間ドラマが描かれています。

「かばん屋の相続」は肉親の相続争いを巡る物語。池上信用金庫の取引先「松田かばん」の社長が急逝します。会社を手伝っていた次男に対し、会社を継ぐ気がない長男は銀行員として働いていました。
しかし、遺言には会社の株全てを長男に譲ると書かれており・・・。

全ての物語は、銀行の融資担当の視点から描かれている点で共通しており、勧善懲悪のスカッとする物語から少し切ない物語まで趣向の異なる面白さがあります。

利益を追求する銀行員としての立場がある一方、顧客を想い人情味あふれる主人公が見所。元銀行員の著者だからこそ描ける銀行の内部事情がとても興味深い一冊です。

 おすすめ小説12選   作品一覧

No. タイトル 画像 商品リンク ポイント 電子書籍 文庫本 文章量 出版社 発売年
1 オレたちバブル入行組 おすすめの本1_オレたちバブル入行組の画像 半沢直樹シリーズの1作目 368ページ 文藝春秋 2007年
2 下町ロケット おすすめの本2_下町ロケットの画像 夢を追いかける熱い男達の物語 496ページ 小学館 2013年
3 空飛ぶタイヤ おすすめの本3_空飛ぶタイヤの画像 罪をなすりつけられた運送会社社長の逆襲ストーリー 848ページ 実業之日本社 2016年
4 七つの会議 おすすめの本4_七つの会議の画像 リコール隠蔽事件を描いた作品 496ページ 集英社 2016年
5 オレたち花のバブル組 おすすめの本5_オレたち花のバブル組の画像 半沢直樹シリーズの2作目 368ページ 文藝春秋 2010年
6 ルーズヴェルト・ゲーム おすすめの本6_ルーズヴェルト・ゲームの画像 勝利のために戦う男の姿がカッコイイ 512ページ 講談社 2014年
7 ロスジェネの逆襲 おすすめの本7_ロスジェネの逆襲の画像 半沢直樹シリーズの3作目 421ページ 文藝春秋 2015年
8 銀翼のイカロス おすすめの本8_銀翼のイカロスの画像 半沢直樹シリーズの4作目 434ページ 文藝春秋 2017年
9 民王 おすすめの本9_民王の画像 漢字が読めない総理大臣が巻き起こすドタバタ劇 368ページ KADOKAWA 2019年
10 アキラとあきら おすすめの本10_あきらとアキラの画像 二人のアキラが様々な困難に立ち向かう青春物語 384ページ 集英社 2020年
11 アルルカンと道化師 おすすめの本11_アルルカンと道化師の画像 半沢直樹シリーズの5作目 354ページ 講談社 2020年
12 かばん屋の相続 おすすめの本12_かばん屋の相続の画像 表題作を含む6つの物語が収められた短編集 290ページ 文藝春秋 2011年

池井戸潤の新刊 / 新作最新情報をチェックしてみよう

ハヤブサ消防団

発売日:2022/9/5   電子書籍:〇   文庫本:×

新刊1_カモナマイハウスの画像

  • 小さな田舎町を舞台にしたミステリー
  • 連続放火事件をきっかけに一気に加速するストーリー
  • 思わず涙するラスト

小さな田舎町を舞台にしたミステリー。2023年7月期にテレビドラマ化が予定されている作品です。

亡き父の故郷である「ハヤブサ地区」に移り住んだミステリ作家の三馬太郎は、自治会の飲みの席で、地元の消防団に誘われ、加入することになります。
やがて、不審火が相次ぎ、ついには殺人事件まで発生。怪しい新興宗教団体の影もちらつく中、太郎が事件の真相に迫っていきます。

太郎が人脈を作りながら、徐々に田舎町に馴染んでいく様を比較的ゆっくりなテンポで描いていた物語は、連続放火事件をきっかけに一気にスピード感を上げていきます。
様々な事件が起こり、良からぬ思惑も見え始める怒涛の展開は全く先が見えず、とてもハラハラします。

そして、思わず涙するラスト。読み応え十分の一冊です。

民王 シベリアの陰謀

発売日:2021/9/28   電子書籍:〇   文庫本:×

新刊2_民王 シベリアの陰謀の画像

  • 内閣総理大臣とその息子が繰り広げるドタバタ政治コメディ劇
  • コロナを連想させる未知のウイルスとの闘いを描いたストーリー
  • 伏線ありどんでん返しありで最初から最後まで楽しめる

内閣総理大臣・武藤泰山とそのバカ息子・翔が繰り広げるドタバタ政治コメディ劇。ドラマ化もされ大ヒットした前作『民王』の続編です。

第二次内閣を発足させたばかりの武藤泰山に危機が訪れます。感染すると狂暴化する未知のウイルスに環境大臣が侵されたのを皮切りに、ウイルスの脅威が瞬く間に国内中に広がっていったのです。
政府は緊急事態宣言を発令し、事態の収束を図りますが、混乱は収まりません。やがて、ウイルスはシベリア由来のものであることが判明、泰山は翔たちにシベリア調査を指示するのでした。

未知のウイルスとの闘いを描いた本作は、新型コロナウイルス禍にある現代の世相を大きく反映した物語となっています。終始コミカル調で展開していくストーリーですが、ウイルスに混乱する国民への皮肉があったり随所で毒が効いていてとても面白いです。

国の危機に立ち向かう泰山と翔が格好良いのがポイント。伏線ありどんでん返しありで最初から最後まで存分に楽しめる一冊です。

池井戸潤の作品を読んでみよう

池井戸潤のおすすめ小説をランキング形式で紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
今回は代表作から最新作まで厳選して紹介しましたが、他にも多くの人気作品があります。
電子書籍化や文庫本化されている作品も多いので、気軽に面白いと思った一冊を手に取り、読んでみてはいかがでしょうか。お気に入りの作品がきっと見つかるはずですよ。

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この記事を書いた人

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けんぞう

東京都文京区在住のけんぞうです。

本が大好きで、自分が読んで面白かった本などを中心にWEB編集者として様々な情報を発信しています。

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